「一日だけ自動車を運転しなきゃならないから、その時だけ補償内容を厚くできないかな?」
そのように考えている方は、「一日自動車保険」を契約すると良いでしょう。
一日自動車保険はコンビニやスマホで申し込めるだけでなく、契約を即座に終わらせられます。
とはいえ、
「一日自動車保険って契約したことないんだけど、どんな補償内容なの?」
「どこの保険会社を選べば良いのか分からない」
と感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、一日自動車保険のメリットやデメリット・選び方・おすすめの保険会社をご紹介します。
最後まで読めば、おすすめの保険商品を把握した上で、一日自動車保険を手軽に契約する方法を理解できるでしょう。
※本記事の内容は2021年9月時点での情報です。
コンビニで申し込める「一日自動車保険」とは?
始めに一日自動車保険の基本的な補償内容を解説します。
併せてメリット・デメリットについても押さえておきましょう。
一日自動車保険の基本補償・特約を解説
一日自動車保険とは、一日から数日といった短い期間で加入できる、任意の自動車保険のことです。
保険会社によっては「1Day自動車保険」と表現するところもあります。
多くのところでは24時間単位での契約となるため、仮に昼の14時に契約すれば、その翌日の14時までが保険期間となるのです。
一日自動車保険の基本的な補償内容は対人・対物賠償保険であり、それに追加して様々な特約を付けられます。
一日自動車保険の補償内容をまとめると、下記の通り。
補償 | 内容 |
対人・対物賠償保険 | 自動車保険の基本的な補償であり、人や物を対象に事故の損害を補償する |
対物超過修理費特約 | 事故によって破損した相手方の車の修理費が時価を超えた場合、その差額を補償する |
搭乗者傷害特約 | 自動車の搭乗者や自分が事故によりケガ・死亡した場合の補償をする |
自損傷害保険 | 相手方のいない事故により、自動車の搭乗者や自分が事故でケガ・死亡した場合の補償をする |
人身傷害特約 | 自動車の搭乗者や自分が事故によりケガ・死亡した場合の補償。搭乗者傷害特約よりもカバーする範囲は広い |
弁護士費用特約 | 交通事故により相手方やその保険会社との交渉で弁護士を付けた時の費用を補償する |
車両保険(車両復旧費用保険) | 自動車の修理や、新しく自動車を買い替えた際の費用を補償する |
臨時被保険者特約 | 保険契約者の代わりの運転者が事故に遭った時、保険契約者と同等の補償を受けられる |
ロードサービス | 自動車が動かなくなった時や、事故対応のサポートを受けられる |
どの保険商品にも対人・対物賠償保険は付いていますが、それ以外に付帯できる特約の種類は保険会社によって異なります。
基本プランとして無料で付帯できる補償もあれば、そうではない補償もあるので、契約前に確認が必要です。
一日自動車保険のメリットとは?
それでは一日自動車保険のメリットは何でしょうか。
大きなメリットを3つ解説します。
メリット1.保険料が安い
通常の自動車保険の支払いは月単位であり、日常的に自動車を運転する方が加入しています。
ところが一日自動車保険は、保険の期間が一日単位であるため、通常の保険よりも安く済むのです。
実際に対人・対物賠償保険のような基本的な内容だけの契約であれば、保険料は一日800円からでも可能。
加えて2回目以降の契約から保険料を割引するところもあるので、任意保険に加入しておらず、誰かの車を運転する機会の多い方にはおすすめです。
メリット2.必要な時に必要な保険を即座に契約できる
一日自動車保険はコンビニに設置してある端末やスマホを使い、手軽に契約できます。
普段は運転をしない方が、急に友人・知人の自動車を運転しなくてはならなくなった時でも、即座に契約可能です。
保険会社によっては、最短60秒で契約を済ませられるところもあるので、急ぎで契約したい方に向いているでしょう。
さらに一日自動車保険は特約の内容も豊富なので、必要な補償を選択して契約できます。
ただし他の保険商品同様、特約を付けるほど保険料は高くなるので、注意してください。
メリット3.車両保険を付帯できる
一日自動車保険では友人・知人から借りた自動車を運転するので、もし事故を起こして自動車を破損させた場合は、責任を取らなくてはなりません。
そのため車両保険は、多くの人にとって必要になる補償内容でしょう。
一日自動車保険で加入する車両保険の場合、免責金額が10万から15万であり、補償の上限を300万円に設定されているケースがほとんど。
また、一日自動車保険に登録した直後に車両保険を利用できないので、注意しましょう。
初めて一日自動車保険に申し込んでから7日から8日経過しないと、車両保険を利用できません。
誰かの自動車を運転する予定のある方は、余裕を持って一日自動車保険に申し込みするのを推奨します。
一日自動車保険のデメリットとは?
一日自動車保険のメリットを3つ解説しました。
メリットに加えて、デメリットも押さえておきましょう。
デメリット1.運転するのは「他人の自動車」であること
一日自動車保険には加入するための条件は、運転するのが「他人の自動車」であること。
補償対象が「他人の自動車」である以上、「自分の自動車を保有しており、一時的に任意の自動車保険を契約したい」といった場合には、一日自動車保険を利用できません。
他にも一日自動車保険に加入できないケースは、
- 所有者が家族である場合
- レンタカーを借りる場合
- 法人名義である場合
などがあります。
基本的に一日自動車保険とは、友人・知人から借りる時・代わりに運転する時に契約する保険になるので、注意が必要です。
デメリット2.人身傷害特約や弁護士費用特約が少ない
一日自動車保険には様々な特約がありますが、「人身傷害特約」や「弁護士費用特約」を用意しているところは多くありません。
人身傷害特約は事故発生時の補償範囲が広めです。
代わりの特約を付ける場合、「搭乗者傷害特約」であれば多くの保険会社で契約できるので、契約するのをおすすめします。
そして弁護士費用特約は、示談交渉や異議申し建てで弁護士を付けたい時に活用できます。
人身傷害特約・弁護士費用特約を利用できる一日自動車保険については後述しますので、ご参考ください。
デメリット3.自動車の運転ごとに申し込みが必要になる
一日自動車保険は保険期間が短めであるため、自動車の運転ごとに申し込まなくてはなりません。
コンビニやスマホで手軽に契約できるとはいえ、運転する度に申し込むのは面倒に感じるもの。
保険期間は最長でも7日程度までに設定できますが、その間に運転しない日があったとしても、保険料を安くできるわけではありません。
こうした申込みの作業を円滑にするためには、一日自動車保険の申し込みページをスマホでブックマークに登録しておくのが良いでしょう。
一日自動車保険はどう選ぶ?選定基準を解説
コンビニ・スマホで申し込み可能な一日自動車の補償内容やメリット・デメリットについて解説しました。
それでは、複数の一日自動車保険の中から自分に合った商品を選ぶにはどうすれば良いのでしょうか?
一日自動車保険を選定する基準について解説しましょう。
ポイント1.ロードサービスで選ぶ
1つ目の選定ポイントは「ロードサービス」です。
ロードサービスの主な内容は、
- 事故対応のアドバイス
- ガソリン補給やタイヤなどの交換
- レッカーやけん引の対応
- 修理前・後の自動車の運搬
- 臨時宿泊の補償
- 代車の利用料の補償
などが挙げられます。
ところが特約同様、ロードサービスの補償内容も保険会社によって異なるので、注意が必要です。
一日自動車保険を選ぶ際は、交通事故発生時に保険会社からアドバイスを受けられるところを選ぶと良いでしょう。
ポイント2.必要な特約で選ぶ
2つ目のポイントは、必要な特約で選ぶこと。
上記の通り、保険会社によって取り扱う特約の内容が異なります。
中でも弁護士補償特約・人身傷害特約を取り扱うところは多くありません。
それに対して、対物超過修理費特約や搭乗者傷害特約・車両補償特約は多くの保険会社で契約可能です。
それぞれの補償内容やご自身の運転をチェックし、どんな補償を付けたいのかを事前に確認するのをおすすめします。
ポイント3.評判・口コミで選ぶ
3つ目のポイントは、保険会社の評判・口コミの確認です。
ロードサービスや特約の内容が充実していたとしても、サービスの質が悪ければ問題を解決できないことも想定されます。
事前に保険会社に対する評価を調べて、悪評のあるところは避けたほうが良いでしょう。
もちろん、どの保険会社の中にも優秀なスタッフとそうではないスタッフがいるので、一部の評判・口コミだけで会社全体を判断するのは困難です。
したがって一部だけではなく、なるべく多くの評判・口コミをチェックするようにします。
評判・口コミの書き手が具体的にどういった点に満足し、不満を感じたのかを確認すれば、契約して問題ないかどうか参考になるでしょう。
まとめ
今回はコンビニやスマホで契約できる「一日自動車保険」について解説しました。
一日自動車保険は、他人の自動車を運転する際に一日単位で契約できる、短期間の保険商品です。
対人・対物賠償保険だけではなく、車両保険も付けられるので、万一事故に遭った時でも借りた自動車を修理できます。
ただし車両保険は、一日自動車保険の申し込みから7~8日間待たなければならないので、なるべく余裕を持って登録するのをおすすめします。
また、一日自動車保険は保険会社によって特約や保険料・サービス内容などが異なります。
今回ご紹介した選定ポイントを抑えながら、自分に合った保険商品を選びましょう。
(監修者:丹部 喜誉)