自動車保険で重視したい事故対応力!いい保険会社を見極めるポイントとは?

自動車保険を選ぶ際、決め手となるポイントは人それぞれ違います。

保険料や補償内容など、さまざまな比較ポイントがある中、保険会社の「事故対応力」も重要な要素です。

とはいえ、実際の事故対応は保険の契約前に体感することができません。

ではどのようにして各社の事故対応力を図ればよいのでしょうか?

今回は自動車保険で重視したいポイントの一つ、「事故対応力」について解説します。

自動車保険における事故対応力とは?

人生で交通事故を経験することは、そう何度もありません。

万が一事故が発生したとき“まず何をすべきか”、冷静に判断し対応できる人は多くないでしょう。

そんなとき、心の支えとなり得るのが保険会社の存在です。

事故対応力が高い保険会社の頼もしいサポートがあれば、初めての事故であってもスムーズに手続きを進められることでしょう。

まずは保険会社に事故の発生を伝えた際、真っ先にどのような対応をしてくれるのか?保険会社の「初動対応」が重要です。突然の事故で動転したドライバーの気持ちを落ち着かせると同時に、的確な指示やアドバイスを即座にしてくれる保険会社は頼れる存在といえます。

事故解決に至るまでの「サポート力」も、保険会社の事故対応で重視したいポイントです。

特に相手方との示談交渉について、双方が納得できる形で話し合いを進めてくれるのかといった点も保険会社の事故対応力にかかわる要素となるでしょう。

事故対応で重視すべき3つのポイント

保険会社の事故対応において重視したいポイントは主に3つあります。

自動車保険を選ぶ際、最低限意識しておきたいポイントなのでそれぞれ見ていきましょう。

1.初動対応のスピード

保険会社に事故の発生を連絡したとき、保険会社側がとる初動対応には以下のようなものが挙げられます。

  • 相手方への連絡
  • 病院への連絡(治療費の請求手続き)
  • 修理工場への連絡やレッカー車の手配
  • 代車(レンタカー)の手配

事故受付自体は「24時間365日」対応している保険会社が一般的です。しかし上記に挙げた初動対応までは24時間365日、いつでも行ってくれる保険会社ばかりではありません。

特に相手方への連絡はいち早くとってほしいものですが、夜間・休日や年末年始の対応を行っていない保険会社もあるため注意が必要です。

初動対応の稼働時間やロードサービスの拠点数などから、保険会社がどういったサポート体制を整えているのか判断しましょう。

2.事故発生~事故解決までのサポート力

初動対応だけでなく事故解決に至るまで、保険会社がどれだけサポートしてくれるかというのも重視したいポイントです。事故の解決まで最低でも2~3ヶ月、長くて1年以上かかることもあります。

保険金支払いのタイミングや必要な書類に関する説明といった基本的なサポートをはじめ、保険会社によっては臨床心理士によるメンタルケアなどの手厚いサポートを受けられるケースもあります。

事故状況や契約の内容によっては、特約を使って補償を受けられるケースもありますが、実際に特約を使えるかどうかは保険会社の提案力がカギとなることもあるでしょう。

3.保険会社との連絡頻度

サポート力と類似する点もありますが、保険会社との連絡頻度も重要です。

「今、どういった状況なのか?」「保険金支払いまでどのぐらいかかるのか?」など、事故発生から時間が経てば経つほど不安は募るもの。そうしたときに、適度なタイミングで保険会社からの連絡があると安心できます。

中には公式サイト上のマイページや公式LINE、専用アプリなどを使用した進捗状況の確認サービスを提供している保険会社もあります。特に仕事や家事で忙しく、日中保険会社からの電話を受け取りづらい人にとっては、便利に活用できるサービスとなるでしょう。

事故発生から保険会社に連絡するまでの流れ

実際に事故が起きたとき、いち早く保険会社に電話をしてしまうのはあまり好ましくありません。最低限ドライバーの義務を果たす必要があります。

ここでは事故発生から保険会社に連絡するまでの流れを簡単に見ていきましょう。

1.ケガ人の救護

もし事故の衝撃によってケガ人が出た場合には、第一にケガ人を救護しなければなりません。これは道路交通法で定められたドライバーの義務であり、事故の加害者・被害者を問わず、必ず行う必要があります。

2.二次被害の防止

二次被害の防止措置も、道路交通法で定められたドライバーの義務です。

車が動かせる状態であれば安全な場所に移動します。また三角板や発煙筒などを用いて、後続車に事故の発生を知らせることも大切です。

3.警察に連絡

警察への連絡も忘れてはなりません。通報義務も道路交通法で定められています。

警察が到着したら、聞き取り捜査や実況見分への立ち会いが必要です。

4.保険会社に連絡

事故現場に警察が到着するまでの時間が、保険会社に連絡をとる最短のチャンスです。

もし保険会社に依頼したいサービス等が決定していれば、この時点で要請しましょう。

具体例を挙げると、「事故現場駆けつけサービス」「レッカー車の手配」などです。

なお保険会社によっては、「事故受付」とレッカー手配などの「ロードサービス受付」の窓口が異なるケースもあります。

自分の車のレッカー移動をお願いしたい場合など、まずは「ロードサービス受付」に連絡するのがおすすめです。

あまり長い時間はとれないので、保険会社のスムーズな対応が求められます。

基本的に保険会社への連絡は後回しです。事故現場において“保険会社への連絡”は、ドライバーの義務ではないため必須事項ではありません。

事故が起きたときに受けられるサービスを把握し、最低限「まずはどこに連絡すべきか?」が分かるようにしておくと安心です。

事故の連絡は各保険会社の「事故受付センター」へ!

事故時の連絡先は、総合窓口とは異なるケースが一般的です。万が一の際にはどこに連絡すればよいのかは、契約時点で確認しておくことをおすすめします。

以下に各保険会社の事故受付のURLを記載しました。「事故が起きたとき、どういったサポートが受けられるのか?」についても併せて確認しておきましょう。

損保協会会員保険会社公式HP(事故受付)
あいおいニッセイ同和損保https://www.aioinissaydowa.co.jp/contact/accident/
AIG損保https://www.aig.co.jp/sonpo/service/contact#item-2146480592
共栄火災海上保険https://www.kyoeikasai.co.jp/contractor/if/index.html
セコム損保https://www.secom-sonpo.co.jp/anshinmycar/customer/
損保ジャパンhttps://www.sompo-japan.co.jp/covenanter/acontact/automobile/
東京海上日動火災保険https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/songai/jiko.html
日新火災海上保険https://www.nisshinfire.co.jp/contact/shokai_car.html
三井住友海上火災保険https://www.ms-ins.com/contractor/procedure/car/insurance/confirm01.html
アクサダイレクト損保https://www.axa-direct.co.jp/auto/faq/for_accident/01.html
イーデザイン損保https://www.edsp.co.jp/service/?fr=navi_service
au損保https://www.au-sonpo.co.jp/pc/otoiawase/
SBI損保https://www.sbisonpo.co.jp/car/service/24h.html
おとなの自動車保険https://www.ins-saison.co.jp/otona/contractor/accident/?cid=WHP001
ソニー損保https://www.sonysonpo.co.jp/auto/solution_rsv_contact.html
三井ダイレクト損保https://www.mitsui-direct.co.jp/response/accident/
楽天損保https://www.rakuten-sonpo.co.jp/contact/tabid/265/Default.aspx
チューリッヒ保険https://www.zurich.co.jp/car/service/emergency/

なお保険会社とのやりとり方法は、電話が主流です。しかし近年、事故受付専用アプリやLINEアプリを利用したネットでのやりとりを可能とする保険会社も増えてきました。

保険会社と専用ドラレコなどをつなぎ、事故の衝撃を検知すると保険会社の方から即座に連絡が来る「コネクティッドカーサービス」を提供する保険会社も存在します。

事故が起きたときにどういった手段で保険会社に連絡をするか、シミュレーションしておくと一層安心ですね。

事故対応を充実させる特約やサービス

保険会社のスタッフが事故現場に駆けつけてくれるわけでもなく、保険会社側と顔を合わせて話すこともないため、通常の事故対応だけでは事故対応力の満足度は図りきれないかもしれません。

以下に挙げる特約やサービスが保険に含まれていて、いざ事故が起きたときに利用できれば、事故対応の満足度は高まるでしょう。

ここでは事故対応を充実させる4つの特約やサービスについて解説します。

レッカーけん引・搬送費用サポート

事故の衝撃によって、自分の車が走行できない状態になってしまった場合は「レッカーけん引・搬送費用サポート」が役立ちます。任意保険に自動付帯されている「ロードサービス」のサービス内容に含まれているケースが一般的です。

  • レッカーの移動可能距離
  • ロードサービスの拠点数(レッカー車の出動拠点)
  • 保険会社指定の修理工場の拠点数
  • 自分や警察が手配したレッカー費用の補償可否

を重視して保険を選ぶとよいでしょう。

保険会社以外で手配されるレッカー費用が補償対象外になっていると、臨機応変の対応がしづらいため注意が必要です。

弁護士費用特約

こちら側が100%被害者となるもらい事故で、保険会社を介した示談交渉が行えない場合に役立つのが弁護士費用特約です。

慰謝料請求など、自分一人で対応するのは難しい手続きも、費用を心配することなく弁護士に依頼することができます。

宿泊・移動費用サポート

遠方で事故を起こしてしまったとき。車も動かず自宅に帰る手段がなくなってしまった、もしくは新幹線で帰らなければならないなど、高額な交通費や宿泊費がかかってしまうケース。そんな事態に役立つのが「宿泊・移動費用サポート」です。こちらはロードサービスに含まれるケースが多くあります。

中には事故現場付近で宿泊可能な宿や、最寄り駅まで行くためのタクシーなどを案内してくれる「コンシェルジュサービス」を提供している保険会社もあり、こちらもあると助かるサービスです。

事故現場駆けつけサービス

保険会社が提供するサービスの中でも近年注目を集めているのが、警備保障会社による「事故現場駆けつけサービス」です。

保険会社が提携している警備保障会社(ALSOK、セコム)のスタッフが事故現場に駆けつけ、現場の安全確保や事故相手からのヒアリング、事故状況の記録といったサポートを実施してくれます。

こちらも保険会社によってはロードサービスに含まれているサービスなので、気になる人はチェックしてみてください。

これらのサービスは保険会社の初動対応がカギとなるため、実際に利用した人のクチコミからも保険会社の事故対応力を判断することができます。保険選びの際の参考にするとよいでしょう。

保険会社によって対応可能なサポートは異なるため、いざというとき自分が欲しいと思うサービスは取り入れられるように、最低限加入予定の保険会社の補償内容は把握しておくことをおすすめします。

「事故対応力」における代理店型orダイレクト型の違い

代理店型の方が保険料が高い=事故対応力も高いと思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。むしろ事故対応力の違いは、代理店型とダイレクト型で大きく変わることはないでしょう。

大切なのは事故発生~事故解決までの間、保険会社の対応に何を求めるか?です。

例えば、事故が起きたときに警備保障会社のスタッフが駆けつけてくれる「事故現場駆けつけサービス」を魅力に感じる人は、サービスを提供している保険会社の中から保険を選ぶのがおすすめです。

保険会社との連絡を簡潔に済ませたい人であれば、ネットで進捗状況を確認できる保険がよいでしょう。

保険会社によって提供可能なサービスやサポートの内容は異なるため、事故時にどんなサポートを受けたいのか?という観点から保険選びをすると、自分に合った保険を探しやすくなるかもしれません。

まとめ:「事故対応力」で選んで満足度を高めよう!

保険会社の事故対応力が評価できるのは、実際に事故が起きてからとなります。

「初動対応」「事故解決までのサポート」「連絡頻度」をはじめとした総合的な事故対応力の違いで、保険会社に対する満足度は大きく変わることでしょう。

また「どのような対応が満足といえるか?」感じ方は人それぞれです。

事故の際どういったサポートが受けられると安心できそうかを考えた上で、自分が欲しいサービスを提供する保険会社を選ぶと満足度が高まるでしょう。

実際に事故対応を経験したドライバーのクチコミも参考にしつつ、いざというとき納得の事故対応が受けられるよう、自分に合った必要な補償を備えましょう。

【自動車保険】ダイレクト型と代理店型の違い|比較ポイント5選

自動車保険には大きく分けて「ダイレクト型」「代理店型」の2種類があります。

「ダイレクト型の方が安い」といったイメージを持つ人は多いかもしれませんが、それ以外の違いについて、具体的に思い浮かべるのは難しいのではないでしょうか?

自動車保険に限らず保険商品は、価格だけで選んでしまうのはよくありません。

今回は「ダイレクト型自動車保険」と「代理店型自動車保険」の違いと、それぞれを比較する際のポイントを解説します。

「ダイレクト型」と「代理店型」の違いは?

ダイレクト型と代理店型、最大の違いは「保険料」です。

他にも加入方法の違いやロードサービス、特約といった補償内容の違いなど、それぞれ異なる特徴が見られます。

ダイレクト型自動車保険の特徴

ダイレクト型自動車保険では、代理店を通さず、保険会社と直接保険契約を結びます。

代理店に支払う保険料が不要になる分、割安な保険料を実現しやすいのが特徴です。

加入方法はインターネット上で必要な情報と希望の補償を入力し送信するだけ。

保険料の支払いは保険会社によってクレジットカード払いや銀行払い、コンビニ払いなどが選択でき、最短で翌日から補償が開始されます。(場合によっては車検証のコピーなど書類の送付が必要になることもあります)

さらに「インターネット割引」が受けられたり、合理的な保険料の仕組みを採用していたりと、ダイレクト型ならではのメリットも多く挙げられます。

代理店自動車保険の特徴

保険会社と直接契約を結ぶダイレクト型に対し、代理店型では保険代理店が仲介に入り保険契約を結びます。

代理店には当然「店舗」があり「スタッフ」がいるので、店舗維持費やスタッフの給料なども「付加保険料」として保険料に組み込まれています。

つまり代理店側に支払う手数料が含まれる分、保険料も割高になる傾向です。

保険契約は担当者と対面で行います。代理店によっては自宅まで足を運んでくれたり郵送でのやりとりをしたりといったケースもありますが、基本的には代理店に出向いて契約手続きを済ませます。

補償内容を見て、担当者に相談しながら見積もりを作成してもらえるため、自分に合った補償を選びやすくなるでしょう。

ダイレクト型と代理店型の比較ポイント5選

続いてダイレクト型と代理店型、それぞれの自動車保険を比較する際のポイントを解説します。

“ダイレクト型か代理店型か?”で迷ったら、「補償内容」「事故対応」「ロードサービス」「特約」「保険料」を比較してみてください。

1.補償内容

自動車保険を契約する上で、必ず意識しておきたいポイントは「補償内容」です。

必ずしもダイレクト型が代理店型の補償に劣るわけではなく、基本補償に大きな差はありません。しかし中には「ダイレクト型の方が保険料は安くなるけど、〇〇の補償はオプションになる」といったこともあるでしょう。

特に、

  • 基本補償である「対人・対物賠償保険」は無制限になっているか?
  • 自動付帯が一般的な「無保険車傷害」と「自損事故傷害」はそれぞれ付いてくるか?

といった基本的な補償内容については、必ず確認した上で比較することが大切です。

2.事故対応

自動車保険を選ぶ上で次に比較できるポイントは、各保険会社の「事故対応」です。

実際に事故が起きたとき、保険会社の対応によっては手続きが煩わしく感じられることや、本当は受けられるはずの補償が受けられなかった、といったケースもあるかもしれません。

事故対応については契約前に体験することは不可能なので、利用者の口コミや評判などを確認すると良いでしょう。

保険会社によっては、実際の「お客様の声」を公式サイトに掲載しているところもあります。「不満の声」に誠実に対応しているか?も、良い保険会社を見極めるポイントです。

3.ロードサービス

「ロードサービスをどこまで充実させたいか」というのも自動車保険を比較する際のポイントのひとつです。

ロードサービスも、“ダイレクト型だから対応が悪い”というようなことはなく、補償内容やロードサービスの拠点数などは保険会社によって異なります。

例えば、

  • 宿泊費用や移動(帰宅)費用の補償
  • ペットの預け先の補償

といった、“保険会社によっては付かない補償”を備えたい場合は特に、補償の中身をしっかりと確認した上で比較すると良いでしょう。

4.特約

保険会社によって特約の内容も変わることがあります。

同じ系列の保険会社であっても、ダイレクト型と代理店型を比べると、特約が変わるケースも見られます。

例えばMS&ADグループの自動車保険を例に挙げると、「入院・後遺障害時における人身傷害諸費用特約(※)」は代理店型では自動セットになりますが、ダイレクト型ではこの補償を付けることはできません。

いざというとき、“自分が必要な補償は何か?”を第一に考え、欲しい補償が受けられるかを必ず確認しましょう。

(※)事故により入院や後遺障害となった場合にかかる諸費用の補償が受けられる特約。

ホームヘルパーやベビーシッター等にかかる費用も対象です。

5.保険料

補償内容を十分に確認した上で、最後に保険料を比較しましょう。

一般的にダイレクト型の方が「インターネット割引」や、紙の証券を発行しない人に向けた「ネット証券割引」などの割引が充実しているケースが多くあります。

ただし、「ダイレクト型の方が安いと思っていたが、特約をプラスしていくと代理店型の方が安くなった」といったケースもないとは限りません。

ダイレクト型と代理店型、両社の保険料を比較することをおすすめします。

ダイレクト型と代理店型のメリット・デメリット

ここからはダイレクト型と代理店型、それぞれの自動車保険のメリットとデメリットを確認していきましょう。

また、メリット・デメリットを踏まえた上でそれぞれの保険に向いている人の特徴も解説します。

ダイレクト型自動車保険のメリット・デメリット

【ダイレクト型のメリット】

  • ネット上で契約手続きが完結する
  • 保険料が割安
  • 事故対応がスピーディー

代理店を通さずに保険会社と直接契約ができるダイレクト型は、ネット上で必要な情報を入力していくだけで簡単に申込みが可能です。

代理店に支払う手数料もない分、保険料は割安になる傾向にあるのも大きなメリットといえるでしょう。

また、事故時にも代理店を通さず直接保険会社とのやりとりをするため、スピーディーな事故対応を実感できる上、保険金支払いまでの流れが見えやすいといったメリットも挙げられます。

【ダイレクト型のデメリット】

  • 保険会社と直接やりとりしなければならない
  • 補償内容が適切かを自分で判断しなければならない
  • クレジットカードがないと月払いができないケースが多い

保険会社と直接やりとりを行うダイレクト型は、保険契約から事故時の保険金申請に至るまで、すべて個人で保険会社と連絡を取る必要があります。

代理店型であれば代理店の担当者が仲介に入り、保険会社とやりとりを進行してもらえることもありますが、ダイレクト型には頼れる担当者は付きません。

契約前に補償内容の確認を行いたいときも保険会社に直接問い合わせる必要があり、「自分に合った補償になっているか?」なども気軽に聞くのは難しいかもしれません。

また代理店型と比べて保険料は安く済むものの、クレジットカード以外の月払いには対応していない保険会社が一般的です。年間保険料が10万円前後かかる人にとってはデメリットとなる可能性があります。

代理店型自動車保険のメリット・デメリット

【代理店型のメリット】

  • 担当者に相談しながら補償を組み立てられる
  • さまざまな手続きを代行してくれる
  • 保険料が割高になる分、毎月払いに対応している
  • 代理店型ならではのサービスを受けられることも

代理店型は、なんといっても「担当者」の存在が心強いのではないでしょうか。

契約時、事故時、更新手続き時や解約時など、あらゆる場面で担当者に気軽に相談できるのは、難しい専門用語が飛び交う保険契約において大きなメリットだといえます。

また事故手続きの中で必要な保険会社とのやりとりを代理店が代行してくれる点も、「日頃忙しく保険会社からの電話をとりづらい」といった人にとってメリットになるでしょう。

代理店によってはキャンペーンを実施したり、独自のサービスを提供していたりすることもあり、親しみやすい雰囲気が特徴です。

保険料は割高になる傾向ではありますが、代理店型ではクレジットカードがなくても月払いに対応してくれるケースが一般的です。若い世代など、保険料が高額になる人にとってはメリットとなるでしょう。

【代理店型のデメリット】

  • 保険料が割高になる
  • 担当者が保険に詳しいとは限らない

代理店側に支払う販売手数料が保険料の中に含まれているため、その分どうしても保険料が割高になってしまうのが、代理店型のデメリットです。

また代理店といってもその形態はさまざまで、個人で経営している保険代理店もあれば、ディーラーや整備工場が代理店になるケースもあります。

日々保険を取り扱う専門家であれば安心できますが、ディーラーのスタッフなどは必ずしも保険に詳しいとは限りません。

「説明を受けたがよくわからなかった」

「付けたほうが良いと言われた特約が他の保険契約の補償と重複していた」

といったケースも考えられるため、“任せっきり”にならないよう注意が必要です。

ダイレクト型に向いているのはこんな人

ダイレクト型のメリット・デメリットを踏まえた上でダイレクト型自動車保険に向いている人をまとめると、以下のような人が挙げられます。

  • とにかく保険料を抑えたい人
  • 納得のいく補償内容を自分で選びたい人
  • 忙しく、代理店に行く時間がない人
  • 年間保険料を一括で支払える人

代理店型に向いているのはこんな人

対して、代理店型自動車保険に向いている人は以下の通りです。

  • 保険に詳しくなく、対面でしっかりと説明を聞きたい人
  • いざというとき相談できる担当者が欲しい人
  • 加入時や事故時などにサポートを受けたい人
  • 年間保険料が高額になるため、月払いを選択したい人

ダイレクト型にも代理店型にも、それぞれの良さが挙げられます。

向き・不向きを考慮しつつ、自分に合った自動車保険を選びましょう。

おすすめの自動車保険はこれ!

「で、結局どの保険会社にすればいいか分からない」という人のために、ダイレクト型と代理店型、それぞれでおすすめの自動車保険を3社ずつピックアップしました。

おすすめポイントもあわせて確認し、比較時の参考にしてください。

【ダイレクト型自動車保険TOP3】

まずはダイレクト型自動車保険のおすすめから紹介します。

1.ソニー損保

ソニー損保の特徴

  • 24時間365日事故受付、外国語事故対応サービスあり
  • セコム事故現場駆けつけサービスあり
  • 全国約10,000ヶ所のロードサービス拠点
  • 保険料は走る分だけ

ダイレクト自動車保険20年連続売上No.1の「ソニー損保」。保険料の安さや事故対応など、総合的な顧客満足度が高く、多くの人に選ばれ続けている保険です。

中でもユニークな特徴は、過去1年間の走行距離ではなく「予想走行距離」で保険料を算出する点。申告した走行距離を超えた場合はその分の保険料を支払う必要がありますが、余った分は翌年に繰り越され、割引が受けられる仕組みになっています。

事故対応には専用アプリをダウンロードすることでGPSを活用し、スムーズに場所の特定ができるのもうれしいポイントです。

ソニー損保の公式サイトはこちら

2.セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)

セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)の特徴

  • 1歳刻みで変わる保険料。事故率の低い世帯の保険料を割安に
  • 保険料は走った分だけ
  • 24時間365日事故受付
  • ALSOK事故現場安心サポートあり
  • 全国約13,000ヶ所のロードアシスタンス拠点

「40代・50代の保険料を安く」のキャッチコピーで一躍話題となった「おとなの自動車保険」。1歳刻みで保険料が変わるので、事故率が低い年齢に近づくにつれ割引率が高くなり、保険料が安くなるという合理的な仕組みを取り入れています。

さらに独自の割引を設けているほか、基本補償以外の特約をオプションにすることで自由に補償を選びやすく、保険料を抑えやすくなっているのも大きな特徴です。

おとなの自動車保険の公式サイトはこちら

3.イーデザイン損保

イーデザイン損保の特徴

  • 保険料は走った分だけ
  • 24時間365日事故受付
  • セコム事故現場急行サービスあり
  • ロードサービス拠点は全国約9,300ヶ所
  • もらい事故でも専任担当者のサポートが受けられる

東京海上日動グループが提供する「イーデザイン損保」。ロードサービスやセコムの現場急行サービスなど、基本的な補償が充実しています。

さらに2021年11月より、スマートフォンと車を連携させる“デジタル時代の共創型自動車保険”「&e(アンディー)」が発売され、注目が集まっています。

イーデザイン損保の公式サイトはこちら

【代理店型自動車保険TOP3】

続いて、代理店型自動車保険のおすすめ商品を紹介します。

1.AIG損保

AIG損保の特徴

  • 24時間365日事故受付・初期対応
  • 緊急アシストサービスあり
  • 自転車事故のリスクもカバー可

AIG損保最大の特徴は、人身傷害保険の補償範囲に「自転車事故による傷害」も含まれている点です。補償の対象になるのは被保険者の家族全員なので、自転車に乗る機会があるご家庭にとって大きなメリットとなるでしょう。

AIG損保の公式サイトはこちら

2.損保ジャパン

損保ジャパンの特徴

  • 24時間365日事故受付・初動対応
  • ロードアシスタンスの拠点は全国約17,000ヶ所
  • 「つながるドラレコDriving!」で事故時も安心

業界最大規模のロードアシスタンス拠点数を誇り、事故時やトラブル発生時の素早い対応が評判の「損保ジャパン」。事故対応専任スタッフは10,000人以上。さらに事故相手が外国人だったときのために、21か国語での事故対応を可能にしています。

損保ジャパンの公式サイトはこちら

3.三井住友海上

三井住友海上の特徴

  • 24時間365日専門スタッフが受付
  • 夜間、休日も初期対応を実施
  • ロードサービス拠点は全国約4,600ヶ所
  • 「プレミアムドラレコ型」で事故や安全運転をサポート

業界大手の「三井住友海上」。代理店型ならではの強みを生かしたさまざまな特約を用意しており、補償を充実させることができます。

ロードサービスの補償内容も充実しており、例えばレッカーけん引の移動距離は安心の500kmまで対応可能。自分で手配したレッカーも補償範囲に含むなど、手厚い補償が特徴です。

三井住友海上の公式サイトはこちら

※参考: J.D. パワー 2022年自動車保険事故対応満足度調査「顧客満足度ランキング」より

まとめ:自分に合った自動車保険を選ぼう

一般的に代理店型よりもダイレクト型の自動車保険の方が、保険料が抑えられる傾向にあります。

しかし、保険料だけで選んでしまうと必要な補償を用意できない可能性も生じるため、必ず「補償内容」もあわせて確認することが大切です。

それぞれの違いを押さえて、自分に合った自動車保険を選びましょう。